机の穴

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「殺してやる 殺してやる」次の日、Tさんは学校を休んだ。その次の日も又その次の日も。 結局Tさんがいないまま、修学旅行当日になってしまった。 皆はしゃいでいてTさんの事など気にも留めていない。 みんながバスに乗りこんだ後、私は教室に忘れ物をした事に気がついた。 「先生、教室に戻って取ってきていいですか?」 「遅いと置いて行っちゃうよ、そしたらお前だけ走って来い」 定番のつまらない突っ込みにもみんなテンション高くて車内で笑い声が響き渡る。 みんな本当にTさんの事は忘れているようだ。 急いで戻り教室に入ろうとした時、教室内に人影があるのに気づいた。 「カーン、カーン」という変な音も聞こえる。 私は教室に入ることは出来なかった。そこにはパジャマ姿で髪を振り乱したTさんが、一人一人の机にワラ人形を打ちつけていたからだ。職員室に向かって全力で走った。違う学年の先生しか居なかったがかまわず、 「あっ、あっあの、教室でTさんがっ、」 うまく説明できない。 「どうした、ん、6年は修学旅行だろ」 「Tさんが。」 それしか言えない。私の様子がおかしいのを察してくれたある先生が来てくれる事になった。 先生と一緒に教室へ向かう私。だんだんとあの「カーン、カーン」という音が聞こえてくる。
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