机の穴

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先生 「何の音だ?」 私 「・ ・ ・」 教室に着いた。ガラッと戸を開け、 先生 「誰だ残ってるのは!早くバスに乗れ!」 異様な光景が広がった。 教室にある全ての机にワラ人形が打ちつけてある。先生の机にも。 ずらりと奇麗に並んだワラ人形は誰も居ないカーテンを閉めた薄暗い教室との相乗効果で ただ恐怖としか表現できない。 Tさんは私の机の前に立っていた。パジャマ姿で髪を振り乱し右手にハンマーを持って。 脇には荷物が散乱している。 私の机の上には忘れものの荷物があったので最後にワラ人形を打ちつけたらしい。 先生 「何してるんだ!!」 Tさんはこちらを向き、にこっと微笑みかけた。そしてフッと消えた。 先生と私の見てる目の前で。 先生 私 「・ ・ ・」 「どうしたどうした、バスが待ってるんだぞ!」 その時、担任の先生がようやく来た。そして教室を見て固まってしまった・・・。それから6年の先生が集まり、ワラ人形を回収していく作業をぼーと眺める私。 しばらくして先生達がひそひそ話を始め、私をちらりと見た。担任の先生が 私に歩み寄り、 「大丈夫。もういいからバスに乗って。この事は修学旅行が終わるまで黙ってて」 1時間遅れでバスは出発し、修学旅行自体はそれで何事も無く終わった。
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