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何かをひたすらに信じ続けた。
その「何か」は気付いたら僕のすべてになっていて、捨てられなくなっていた。
だけど、その「何か」をひたすらに信じたすべてが崩れてしまった。
別に誰が悪いって訳じゃなかった。
ただ、自分が気付いてしまっただけ。
「偽りをすべて」にしてしまった事に。
ずっと前から気付いていた。
けど、認めたくなかっただけなんだ。
「出来上がってすべてになった理想」を。
理想は偶像。
所詮は理想だと、馬鹿にしてた筈なのに…。
信じてた「僕の理想」が崩れた。
だから、こんなにも自分には何もないと実感しているのだろう。
繰り返す自問自答は、いつかは自分を苦しめる言葉の凶器に。
人は生ある時点で罪なんだと気付いたあの日から、僕にはすべてが眩しく見えた。
だって、そうだろ?
罪をすべてにした時点で、人として何かを欠落させてしまったんだから。
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