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死にたいと願って。
それでも、生きていなければならない理由があって。
矛盾した自身の想い。
その矛盾が、自分の存在理由。
そう信じて今まで生きてきた。
願い続けた回帰の願望。
それは叶う筈のない夢。
判っていても、叶えたかった。
例え、死の意味、死した人を愚弄する事になっても。
ただ、生きていて欲しかった。
自分の生を犠牲に出来ず、最愛の人を失う事になった。
僕は、踏み出せなかった。
気が付けば、暗い世界。
いつの間にか色が無くなった世界。
だけど、それは僕にとってはこれ以上ないぐらい幸福で。
まだ、僕は暗い世界。
これからも、多分ずっと。
君を忘れない。
それが僕が君に出来た、最後の誓いだから。
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