一番なんか…欲しい時もある

復活した子犬ちゃんと愉快な仲間たち

まだ、祐貴と同じグループの人たちは現れない。
どんだけのスピードで来たよ？

しかし…敢えてそこに触れるのはやめよう。
追及してもきりがない。

「どうよ祐貴、調子は？」

「それが…全然ダメです…同的さんに負けていますし…」

「まあフィールドは経験がものをいうからね。ちょっとスコアブック見せて？」

素直に出されたスコアブックを見て…私は固まった。

「祐貴…同的って、誰…。」

「日本体育大学のTさんです！」

…去年のフィールドの優勝者なんですけど…。

うますぎる…いくら事前に練習させたからとはいえ…初心者の出せる数字じゃない…。

「すごいなぁいずもん。距離とかどうやって読んでるの？」

祐貴は極上の笑みを浮かべた。

「勘ですっ！」

野生…祐貴は飼い犬じゃなく、野生のわんこ…！