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ところで、さっきから気になることがある。
さっきから見知らぬ暫定一年生のイケメンが、私を凝視している。
…無駄に緊張するんだけど…。
「沢村です。好みのタイプは細身の美人」
こいつも私に今ケンカを売った。
「沢村、二度とその口が開かないようにしてやろうか?」
美月…マジ脅しだよ…。
「…ですが細身でなくても素敵です…多分」
ってか、沢村…好きだった女性に好きなタイプのダメ出しされる機会なんてそうないよ…?
「はい、俺は戸部。好きなタイプは…」
「ああ、あんたはいいや」
「なんでだよ!?」
「色黒は嫌いなんだよね」
戸部は黒い。
腹は白いけど。
弟さんに誕生日プレゼントにいい値段する美白キットもらってしまうくらい黒い。
「じゃ、最後は俺の番かな」
気になっていたイケメンがついに声を出した。
少し低めの声が、いい感じかも…。
「俺は…」
うんうん。
「かっこいいだろ?最終兵器のYくんだ」
各務が余計な台詞を挟む。
「って、なんで唐突にイニシャルトークなの!?」
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