合同合宿

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「星華学園、護身術部は、初等部から高等部、一貫して共に合宿を行うことにした!」 張り切って喋っている顧問の目の前に正座している初等部から高等部の部員総勢四十名がざわめく もちろん俺も例外ではない 俺は星華学園高等部二年五組の飯田大介 この護身術部という奇妙な部活の副部長をやっている 護身術部とはその名のとおり、身を護る術を身に付ける部活である 相手がナイフを持っている時の対処法や、片手を封じられた時の対処法、果ては相手が銃を持っている時の対処法など、様々な事を身体に叩き込む部活である 「先生、合宿先は何処ですか?」 今質問したのは部長の椎名遥 ちなみにこの部活は男女混同である 「合宿先は無人島だ」 そう言った先生が微かに笑い、そしてすぐに真剣な顔に戻る 俺はそれに違和感を覚えたが、気にしない事にした 「なぜ護身術なのに無人島かと言えば、ただ精神集中にいいからだ、としか言えないな。適当に決めたのだ」 そこで皆が笑う 俺もつられて笑った 「では、合宿は来週の月曜日から始める。解散!」 皆で失礼します、と言って更衣室に入って行く 男子更衣室には俺を含めて十七人 若干女子の方が多い程度だが、それは数をみた場合のこと 男子の高等部員は四人しかいないのだ。 俺は誰よりも早く着替えを終えてさっさと帰る事にした 「お、早速お帰りか、早着替えのプロ」 「まあね、眠いから」 「それだけの理由かよ!」 話しかけて来たのは同じ高等部の青柳綺羅 皆からは綺羅と言う名前から『キラー』と呼ばれている 俺は荷物を持って更衣室から出た。
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