第一章 「imprisonment fear」

5/51
前へ
/190ページ
次へ
 アルバイトを終える頃には辺りは真っ暗になっていて、アリスは気持ち急ぎながら駅に入る。  今のご時世何があるか分からない。親が子を、子が親をイラついたから殺してしまうのだ。バイトの日はいつも遅くなるアリスだが、今日は何か胸騒ぎがしている。  電車から降りて足早に家に向かうが、アリスの母親は海外出張で今は彼女一人で暮らして一週間になる。  二階建てのアパートが視界に入り、アリスは安堵した。  アパートの202号室の前に行くとカバンから家の鍵を取り出す。 「ただいま」  開錠して中に入った。  やっと家に帰れた。  彼女がそう思った瞬間。閉まる途中の扉が開き、『バチッ』と音と衝撃が体を走り彼女は意識を失った。
/190ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9184人が本棚に入れています
本棚に追加