過去の消失

4/4
2人が本棚に入れています
本棚に追加
/28ページ
-1988年12月21日- 「私の開発した新薬があれば、今まで不可能だったがんの治療が出来るんだ!!」 「だがこの薬の副作用は未知数だ。実験用ラットだって…がん細胞ではない他の死因で、副作用で死んでいるんだ!!」 二人の叫び声は研究室中に響いている。 そこへ一人の男が入って来た。 「ほら、お前らが言い合ってどうする。 新薬の成果はダメなのか?」 「いや、がん細胞を殺しきる事は出来るんだが…」 「副作用で実験用ラットが死んだんだ。 その副作用の原因が全くわからない。」 すると男は笑う。 「そこまで来たなら、ほぼ成功じゃないか。副作用の研究、頑張れるだろう。 お前らならな。」
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!