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母さんはすぐに電話に出てくれた。
『ハイ?由美ですけど…。』
「母さん!俺だよ、茂だよ!」
『茂君…?どうかしたの?』
「母さん、皐月が一緒に暮らしたいって!
皐月が母さんと一緒にみんなで暮らしたいって!」
『ほ、本当なの…?
本当に皐月がそう言ってくれたの…?』
母さんの声は震えてて、母さんが電話の向こうで泣いてるとすぐに分かった。
「母さん…、本当だよ…。
今、皐月に変わるよ…。」
「皐月、お母さんだ。」
俺は皐月に電話を渡した。
あれ?そういや久美、どうしたんだ?
俺は久美を探しに玄関へ向かった。
「あ、茂…。」
久美はすぐに見つかった。
「話はこっそり聞いてたんやけど、タイミングが分からんくて…。」
「いや、普通に戻ってこいよ。」
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