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海に行ったあの日
やはり美鈴は無理をしていたらしく
そのままこの世から旅立った。
それから数日…
母さんが葬式を開いてくれて
花咲家の墓石に美鈴の名を刻んだ。
彩愛
「本当に逝っちゃったのね」
愛美
「美鈴ちゃん、また会えるかな?」
十夜
「会えるさ、俺達が出会ったように…」
葵
「きっとまた笑ってばっかりよ、あの子」
霞
「次は…もっと長いこと一緒にいたいですね」
一樹
「そうだね、全然遊び足りなかった…」
墓石の前で集まるいつもの仲間達
それに囲まれてあいつは幸せだろうか。
英二
「…平気か?薫」
薫
「ああ」
英二
「お前が一番大変だったな…」
薫
「そうかもしれない…
でもよ、今でもあいつがどっかで笑いながらはしゃいでる気がするんだ」
英二
「…だな」
美鈴?心配しないでくれ。
ちゃんとお前がいた証がここにある
皆またお前と遊びたがってるぞ
次は最初からお前もこの輪に入れよ
そしたら楽しいことなんか沢山ある
寂しがる必要なんてない
無理をする必要もないんだ
俺達は忘れないから
窓辺に飾る君の写真が笑ってる
皆が大好きだった、あの笑顔のまま…。
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