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美鈴
「ねえ、どこにいくの?」
薫
「いい場所だ」
美鈴
「変な所じゃないよね…?」
薫
「俺がそんな奴に見えるか?」
美鈴
「…」
薫
「沈黙が一番きついな…」
美鈴
「冗談だよ」
そう言って悪戯に笑って見せる
その姿を見て少し安心した。
薫
「ここだ」
美鈴
「…喫茶店?」
俺はその小さな建物を見上げる美鈴の肩にぽんっと手を乗せて言う
薫
「ほら、入るぞ」
鈴の音とともに入り口の扉を開ける
そして一番奥の席に迷いなく進む
薫
「よう」
英二
「ん、おお!
来たのか」
一樹
「やあ美鈴ちゃん」
美鈴
「ど、どうも」
十夜
「デートか?」
薫
「ばか言うなよ
町を案内してたんだ」
そう言って適当に座り美鈴にも座るように言うと
俺の隣に座った。
薫
「適当になんか頼んでいいぞ」
美鈴
「あ、うん」
一樹
「それでどうして二人一緒なの?」
美鈴
「私が頼んだの
薫くらいしか頼れる人がいなかったから…」
皆は顔を見合わせて笑みがこぼれた
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