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美鈴
「久し振りにいっぱい笑ったら疲れちゃった」
薫
「こんなもんで疲れてたら明日から大変だぞ」
店を後にして皆と別れる
俺は荷物が多いから美鈴を家まで送ることにした
美鈴
「…ありがとね」
薫
「ん、なにが?」
美鈴
「明日はきっと楽しい日が待ってる
そう思えるだけでも幸せだよ
そしてそれは、貴方がいたから。」
月明かりに照らされ
頬を少し赤く染めた顔で微笑む
薫
「…気にすんな」
俺は恥ずかしくなり顔を反らした
そして美鈴は立ち止まり振り向く俺の後ろを指差す
美鈴
「あそこは?」
薫
「ん?」
俺は振り向き指差す方向を見ると
長い階段がずっと上へと続く道があった
薫
「ああ、あのバカみたいに長い階段を上ると竜宮神社があるんだよ」
美鈴
「あそこが…」
長い階段の上を見上げていると
袖を引っ張られた
薫
「どうした?」
美鈴
「少し…寄って行かない?」
この大荷物を持ってあの階段を上るのは非常に辛いだろうな…
だけどその時の美鈴の表情が真剣だった
そしていつの間にか俺は美鈴に袖を引っ張られ階段を上っていたのだ。
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