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「ツナ、ツーナ」
「なに」
また口の中に消しゴムを放り込まれてはたまらない。眠い頭を振り切り、綱吉は顔を山本に向けた。
「土曜練習試合だから日曜休みなんだ。映画観に行かね?」
「………」
今?今その会話しなきゃいけないの?俺眠いんだけどまだ火曜なんだけど!!
「うん…うん行く…」
行くから寝かせて。
「二人でな」
「…うん」
山本やめろよ!!お前もう沢田と喋んな!!
武田君と木村君は必死である。斜め前の殺気が、ぶわっと膨れ上がっているからだ。
「チビも今回は連れて来ちゃダメな」
「…うん」
今度はどわっと膨れ上がった。
もう二人は怖くてしょうがない。
あれ?これ山本分かってやってる?いや、でもクラスのヒーロー山本だ。そんなことはないない。
「獄寺も、ダメな」
「……うん」
分かってやってんじゃねぇか!!
もうやばい、何がやばいって、やばい。
「デートだなぁ」
「…………うん」
ハハハと快活に笑う山本に、何だか後半は会話がよく分かんない、適当に相づちうっときゃいいか、な綱吉は眠りに落ちた。
「うぉら山本!!てめぇ表でろやぁ!!!!」
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