プロローグ

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『あっ、あぁ。ヨロシクな』     『俺も絶対坂上合格するからヨロシクな!』     『うん!じゃあお母さんに報告しなきゃいけないから、じゃあね!入学式で会いましょ!!』     桜庭は笑顔で手を振りながら走り去っていった。   やっぱかわいいな……   でも、入学式まで会えないのは寂しいかな……     『ケン!お前あの子に惚れただろ?(笑)』     とっ、唐突に言うなよっ。     『なっ??!!べっ、別にそんなこと思ってねぇよ!!』     『嘘つくなよ(笑)見てればわかるって。何年もお前の友達やってんだからさ』     そう言ってリュウはため息をついた。     俺ってそんなにわかりやすいのか…………?     『ケンがそんなんじゃ、俺も絶対に坂上合格しないとなぁ。じゃないとからかえないし(笑)』     『おい!なんか主旨違わないか!!??』     『気にしない、気にしない(笑)とりあえず、早く帰ろうぜ。学校にも報告しなくちゃならないしさ』     『オッケー。そしてリュウはそのまま勉強だな(笑)』     『ち、畜生……受かったからっていい気になりやがって……』     はっ、ざまぁ見ろ。   だがここでその通り言うのは大人げない。    『そう気にするなって!リュウなら大丈夫だよ!』     語りあいながら俺達は学校へともどっていった。   こういうときは普通に接するのが1番だよ……………ね? (それにしても……)   俺は、とっさに握っていた桜庭の手の感触を思い出していた。         .
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