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桜の花がみごとに咲き誇る4月。
今日は坂上高校の入学式だ。
リュウはあのあとものすごく勉強して、無事に坂上高校に合格できた。
そしてなにより、入学式ということは彼女にまた会えるかもしれないのだ。
『どっかに桜庭いないかなぁ~』
『いるだろ。合格してんだから』
そんなに冷たい態度をとらなくても…………
俺はリュウと二人で入学式に来ている。
そろそろクラス名簿が発表されるしいが、俺は今、それどころではない。
あの日以来忘れられない桜庭の姿を探しているのだ。
ずっとキョロキョロしているので、リュウからは変な目で見られている。
『あっ!いたいた~!』
そんなとき、後ろから声をかけられた。
一人の少女が俺達に向かって手を振っている。
『久しぶり!!二人とも!!』
まぎれもない、あの天使のような笑顔。
『久しぶりだね』
これだけしか言えない俺って…………ってかこうとしか言いようがないな(汗)
『久しぶり!俺ちゃんと合格したから(笑)』
お前が合格出来たのは俺が勉強教えてやったおかげだけどな。
『よかったね♪私、ホントにこの学校の人で友達いなくてさ。だから同じクラスになれるといいな~』
俺だってそう思うよ!!
『じゃあ早く見に行こうぜ!!』
三人で学校の掲示板に張られたクラス名簿を見に行った。
桜庭と歩いてると、男が寄ってきて、歩きづらいったらありゃしなかった。
『やったぁ♪私たちみんな同じクラスだね♪』
『だな。最初っから知り合いがいるっていいよね』
そんな調子で二人が話しているなか、俺は感激のあまり涙を流していた。
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