和幸の場合

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クリスマスまであと2週間。 あのタケルンとの事件以来、鼻毛を気にするのが癖になってしまった。 そう言えば次の日に、タケルンからメールが来たんだよね。 「昨日のこと何も記憶無いんだけど、俺、悪酔いしてなかった?(>_<)」 ええ。物凄く悪酔いしていましたよ、あんた。優しいさおりんこと、あたしは、こう返信してあげました。 「もろ味噌パッパ\(^o^)/」 それ以降、タケルンからのメールは途絶え、あたしの携帯からタケルンの電話張は消えた。 ううー。さぶっ!外寒いよー!風吹くなー!りんごほっぺになるじゃねーか! そんな独り言を呟きながら、あたしは今日も、教室に向かう。 教室にはめぐと真弓と田中っちがいた。はえーな、こいつら。 三人はあたしに気付き、口々に「おはよう~」と言いながら化粧している。化粧はせめて、トイレでしてこい!女の品格を兼ね備えたあたしのハートが、そう叫ぶ。 「おはよ。化粧くらい家でしてきなよ。」 「だって朝起きたらさー、化粧する時間無いんだもーん。」 そう答えたのは、ギャルの真弓。こいつ、あたし並に可愛いんだよな。だからあたしは、あんまりこいつの隣には座らない。引き立て役の隣が一番じゃーん? ちなみに同じく初登場の田中っちはガリガリで出っ歯。ま○ゃみにそっくりだ。笑っていいとものそっくりさんコーナーに出たらいいと思う。 「ねーねー、今みんなで話してたんだけどね、さおりって初体験いつー?」
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