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「ターケールン!」
飛びっきり可愛い声で、後ろから呼びかける。女の前と声が違うって?うっせ!女に向かってぶりっこしたって意味ねーだろーが、バーカ。
「ん。さおりちゃんか。おはよー。」
「おはようございますぅ~!タケルさんに朝から会えるなんて、いい日になりそうだなぁ!今から授業ですかぁ?」
「授業ってか、ゼミだよ。」
「ゼミですかぁ~。三回生は大変そぉですねぇ?タケルさんいつも忙しそうだしーぃ。」
うほっ。
遊んでほしーの、かまってほしーのオーラを体じゅうからアピールする、あたし。
この魔術にかかれっ、タケルン!
カムっ!!!
「んー、そーでもねーよ?就活は大変だけど。あ、今日呑みにいこっか?前々から言うばっかで呑みに行ってなかったしなー。」
きたーっ!!!
かーかーったっ!!!
「わぁーい!行くぅー!タケルさんと呑みに行くの初めてですよねぇ!楽しみだなぁ!」
最上級スマイルで、嬉しいですってのを全面に出す。これでもかってくらいにな。あ、ちょっと口角上げすぎて顔つりそう。
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