タケルくんの場合

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店員さんのだれた接客により席に案内される。 てめえ時給900円もらってんだろ!もっと接客スマイルせんかい! あ、あれか?こんな美男美女カップルの案内だから照れてんのか?ふへへへ… 「さおりちゃん何呑む?」 おっと、いけねぇ。 妄想で顔にやけすぎてたわ。 「カシスオレンジにするぅ♪」 ほんとはビール飲みたいけど、カクテルのが可愛いよな。うん。 「俺、生中で。」 店員さんが「はぁーい」って言いながら、奥に引っ込んだ。 いやん。二人っきりじゃーん!ここ、半個室だから、うん、そーだ!いやーん。 頭の中でスーパー小悪魔さおりちゃんが覚醒する。 今日は3杯目を呑みきったら、潰れるか。そんで、タケルンの介抱によって、二人の仲は急接近♪みたいな!あたしってば、ホント小・悪・魔! 「さおりちゃんてお酒強い?」 「弱いんですぅー。お酒は好きだから、残念っ!」 「俺もなんだよねー。強い人が羨ましいよ。」 「タケルさん弱いなんて意外だなぁ~!」 「でも強そうにも見えないっしょ?しかも、俺、よく悪酔いしちゃうんだよなー。」
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