タケルくんの場合

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今、9時です。 会話も普通に進んで、居酒屋に入ってから1時間。 タケルンはその間、時折あたしの顔を見つめたり、なんかすげぇいい感じだ。あたしも化粧を頑張った甲斐があったって感じだな。 しかしながら、タケルンがさっきからおかしい。 チャンジャを鼻から食べようとしたり、唐揚げをまるでミカンのように皮(つーか、衣?)を剥いて食べようとしたり、意味深な行動を繰り返している。 …酔ったのか、まさか。 ビール一杯で酔ったのかよ、まさか、タケルン。 「うへへ。もろきゅうはやっぱ、もろだけ食べるのがツウな食い方でさ。」 「もしかして、きゅうり嫌いなんですかぁ?さおりはk…」 「嫌いなんて言ってねーだろー!この尼ぁぁぁぁっ!」 ガターン! 大きな音をたてて、急にタケルンは立ち上がった。ええええぇ!!!そこ、怒るとこですかぁ~?!しかもハァハァ言い過ぎだろ。 「ハァハァ…だいったいな…ハァ…おんみゃーさっきからなハァハァハァ…ッウグ…」 あたしは唖然としながらタケルンの言葉を待った。いやいやいやいや!悪酔いしすぎだろ!っつーか、もろ味噌が口から飛びまくってますよ、あんた。 「…はっ…ハァハァ…」 「…は?」 「鼻毛2本出てんだよーーー!鼻毛!気が散る!鼻毛!気が散る!鼻毛!」
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