消えない傷

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腕に残された傷 無数の切り傷 日に日に増えていく 嫌な事があった 辛い事があった 泣いた 叫んだ 心は壊れた だから…だから…自分を傷つける 右手に光るナイフ 左腕にそっと当てると傷がつく 何度も何度も何度も何度も腕に当て 時には深く刺し、勢い良く斬りつけ、傷口をえぐり、血で辺りを染めて 真っ暗な部屋の中 傷口を蝋燭の火で炙り 焼け焦げた肌の匂いに快楽を覚える
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