未完成の調査報告書

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依頼主が殺人事件の加害者になるという最悪の結果により、調査を打ち切る事になった。 ただ、私個人の無念として、ここに調査事実と疑問点を記しておく。 ・調査事実 山川良治 30歳 糸田静男 30歳 丸沼幸弘 29歳 石井千夏 30歳 息子 治雄 12歳 西野謙二 47歳 妻 冬美 46歳 息子 透 24歳 ①糸井も丸沼も千夏が好きだった。 ②糸井も丸沼も良治と西野に対して少なからず敵意があった。 ③糸井は千夏に迫ったが断られている ④丸沼は千夏にシンナーを提供した ・疑問点 ⑤手紙の主は?また目的は? ⑥謙二はDNA鑑定を拒否したから良治に殺された? ⑦やはり父親は謙二なのか? ・推理 ⑧手紙の主は真相を知っている。だとすると治雄の父親本人である可能性もある。 ⑨手紙の主は良治の殺意を知っており、利用したとは考えられないか? 情報が少な過ぎる。 12年前の事実を調査するには私は未熟過ぎた。 12年前……。 29歳の私は17歳……。
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