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卒業証書を受け取るだけの荘厳な儀式を終えて、後輩や先生方、これから疎遠になるであろう友と別れと再会の挨拶を交わし合った。
「公園寄って帰ろ?」
帰路の途中雛がいつもの笑顔で言ってきた。
断る要素が何一つ無かったので、
「いいよ」
っと繋いだ手を引き雛の華奢な身体を側に寄せた。
僕と雛の家のちょうど真ん中辺りにある僕達が暇な時はいつも行っていた公園。
遊具もそれほど無い決して大きくないその公園は、まるでピンクのクレヨンで雑に塗り潰した画用紙の様に桜の花びらが敷かれていた。
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