誰だっ!?

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『裕ちゃん、ごめんね』 汗がなくなってもベタつく額を撫でる。 あぁ、僕はなんて大バカ者なんだろう。 なんて軽はずみなんだろう。 『自分が苦しいばっかりに、裕ちゃんにすがりついてごめんね』 裕ちゃんの事は何も考えないで。 自分が苦しさから解放されたいばっかりで。 この人なら断らないとか甘えた考えばっかりで。 『それで裕ちゃんが苦しむとは思わなかったんだ。 つらい夢を見るなんて想像もしなかった』 多分、あくまで僕の憶測。 裕ちゃんが見てた夢は現実にあった事。 家族か、友達か、もしくは恋人か。 急に逝っちゃったんだろね。 その人が慎吾っていうんだ。 その人と僕がかぶっちゃったんだ。 『裕ちゃん、ごめんね』 サラサラの髪をすきながらひたすら謝る。 .
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