―――手紙―――

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これが貴女に書く最初で最後の手紙です。あ、始めに書いておきますが、これは告白なんかの手紙ではありません。決別の手紙とでも言うのでしょうか。 ただ書かなくてはならない気がして。自分の誕生日が訪れる前に、何かしなくてはと思って。ただこの手紙を決して貴女は読むことはありません。 何故なら貴女は貴女だからです。その笑顔で僕は何度騙され、救われたことでしょう。貴女という人間は本当にずるいです。手玉に取られるという感覚を、僕は貴女から学びました。
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