彼の存在

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新しい年が明け、新学期が始まったある日の事。。。 わたしは中庭でお昼休みをのんびりと過ごしていた。  近くで男子生徒がにぎやかに騒いでいた。  なんだか楽しそうでしばらく私はその光景を眺めていた。  そしてある自分の行動に気が付いた。  目線だ。  …私、ある1人の男子生徒の動きを目で追っている。  しっかりと見ている訳ではない。 眺めているだけなのに。 えっ?  なんで私、彼をずっと見ているの?  知っている人でもないのに。 初めて見た人なのに。  体操服の色でひとつ先輩だとすぐに分かる。  去年転校してきた私が他の学年の人を知る訳がない。  そう我に返った瞬間チャイムが鳴り休憩時間が終わった。 …何だったのだろう…
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