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それでも車は走っていく。
「なぁグズ野郎。お前女になったんだよなッ」
間違っちゃいない
「だったらさ、服くれよ! お前の服って結構高い奴ばっかだしさ……どうせもう着ないんだろ」
着ないのではない。着れないのだ。
「ダメだ! 男に戻るかもしれないだろ」
「えぇ、いいじゃんいいじゃん。くれよぉ」
ハルはガタガタシートを揺らす。
「ダメだって」
「じゃ、予言してやる。お前は男に戻れない! っほら、くれる気になった?」
残念ながら俺は男に戻る。多分絶対的にできるはず。
「……意地悪」
どっちがだ。
「ハル君。私はヨシが元に戻ると思うよ。そうに決まってる!そうじゃなきゃダメだよ」
遥も必死に支援を入れてくれる。ただ熱が入りすぎ、適当にあしらえばいいのに
「はいはい。わかりましたよー」
ハルは携帯ゲームをやりはじめた。もうめんどくさくなったのだろう
「絶対戻るもんね!」
そして、コイツはまだ五月蝿い。可愛いからって許さないぞ
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