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「戻らなかったらどうするんだい」
助手席に座っていた親父が言葉の爆弾を落としてくれた。
「……戻らなかったら」
「もっ戻ります! 戻らないなんてありえませんよ。」
遥は乱れた。当たり前だ親父が言いたいのは“覚悟を決めろ”、遥がそんな覚悟を決められるわけない。だって言った張本人の親父さえ覚悟はまだ出来てない。
ハンドルを握って運転してる吉江が窓からタバコを捨てる(点火済み)
「ヘッつまんねぇ、つまんねぇ。どうしようなんか、なんてどうでもいいじゃん。義彦は女になりました、終了……の話だろ。しんみりしたのはナシだ、ボーイ」
吉江がボタンを押す。
「ロックで行く!」
車内にロックが流れ始めた
「音量MAXやめろ!五月蝿いって近所迷惑だから」
はたして声は届くのだろうか?
「あっ? ご近所さん公認だから大丈夫だ。」
はた迷惑すぎる
「とばすぜぇー!」
スピーカーから最近のとは程遠いロックが大音量で流れ、車は猛スピードで走っていく
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