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…リス… ア…ス… アリス どこかで声が聞こえた。 私は死んだはず… なのに声が聞こえる… そうか、これはきっと閻魔様の声ね。 自殺なんてしたから、天国なんて行けるはずないし。 アリス…こっちだよアリス… それにしても、さっきから聞こえるアリスって何かしら… 誰を呼んでいるの…? ほら…こっち…おいで… アリス。 途端に何かに引っ張られたような感覚に陥った。 閉じていたはずの目がいきなり開く。 そこは…綺麗な森だった。 まるでお伽話にでもでてきそうな。 ふと横を見ると、ウサギの耳と尻尾をつけたえんび姿のなんともおかしい男が立っていた。 顔や容姿はいいのに、ウサギというのがなんとも阿保らしく見える。 思わず吹いた私に、腕をくんでキッと睨みつけてきた。 「貴方…誰?」 まだ笑いながら私はとう。 笑ったのなんていつ依頼だろう… 彼は面倒くさそうに 「クロウ…と呼べ」 と言った。
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