星屑の下で…

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ただ待っているのは暇やったから、空を仰いだ。 空なんて見たのんっていつぐらいやろう?ってぐらい久しぶりに星を見た。 真っ黒な中で、キラキラ煌めく無数の光。 星ってこんな綺麗やったっけ? ボケっとしていたウチは、コウさんが出てきたのにも気づかず、星を眺めていた。 「おっ、今日も星が綺麗やの。」 「うゎっ…」 コウさんの言葉に突拍子もない声が口から出る。 「そんな驚かんでも…」 そう言って、コウさんは大きな口を開けて笑いだした。 その姿につられ、ウチも小さく笑う。 恥ずかしさが込み上げてくるけど、コウさんの笑顔で吹っ飛ぶ。
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