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車に乗り込むと、また淋しさが込み上げてきて、話す事が出来ない。
「星でも見に行くか?」
ポツリと呟いたコウさんの言葉に、ウチの顔から笑顔を溢れる。
「うん!!」
嬉しくって張り切って返事をした。
クックックッと小さく笑いながら、コウさんは車を走らせる。
コウさんの笑い声に、急に体に熱が籠もる。
窓の外を眺め、コウさんから視線を外す。
ドキドキと小さくなる心臓の音に、(静まれ、静まれ)と呪文をかけるように心の中で唱える。
車を走らせて一時間。
街を通り越し、クネクネした山道を走る。
何を話していいのかわからず、ただずっと外を眺めていた。
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