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「階段登るで。」
そう言われ、ウチは地面に視線を向ける。
微かに慣れた瞳には、薄ら階段らしきものがある。
それを登り終えると、目の前に広がった景色に言葉が出ない。
キラキラ輝きを放つ光に目が奪われる。
これこそまさに…絶句…
ウチは吸い込まれるように、キラキラ輝く光のほうへ足を進める。
「葉純ちゃん、夜景もいいけど、今日は星見にきたんやから。」
「あっ…」
目の前の輝く景色に当初の目的をすっかり忘れていた。
「こっち。」
繋がれた手を引っ張るようにして、コウさんは夜景とは反対に足を進める。
「また階段あるから。」
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