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しばらくして、
黒い男が城から出てきた。
黒いスーツ。
黒いシャツ。
黒い靴。
そして、
それらに負けじ劣らずの、黒い肌。
その男は、
城とは真逆の"黒"一色に包まれていて、
その"黒"はまるで、
[ここは思ったより甘くないよ]と言われているようだった。
「どうもいらっしゃい。面接の子だよね?」
舞「はっ…はい!ね?」
舞子はそう言い、
緊張が高まり固まっているあたしの脇をひじでつついた。
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