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『最近ね、変な手紙が置いてあるんだ…』
『どんな内容?』
和樹は言った。
『【君には僕しかいないんだ】とか…しかも、毎回私の部屋のテーブルの上に。』
『気持ちわりぃ…ストーカーじゃねぇの。琴美のことは俺が守るから。』
『ほんとぉ?』
私は不安そうな顔をしてたんだと思う。
『大丈夫だから。』
和樹が優しく耳元で囁く。
『こわいっ…お願い。守ってね…和樹…』
和樹の胸にそっと顔を埋めて、温もりを確かめる。
『当たり前。琴美を守るのは【僕】じゃねぇ。俺なんだから…』
『ありがとう…』
しばらく和樹の腕に包み込まれて、一生懸命に心落ち着く場所を探していた。
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