『当選おめでとうさん』

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   あっ……“彼”だ。  図書室脇の自販機でジュースを買い。プルトップに指を掛けようとして。  数冊の本を手に出て来た想い人の姿を見つけ、あたしは思わず自販機の陰に身を隠した。 「ほぉ……ショタ好みか」  ぎく。  図星を突いたその声に振り向くと。  いつからいたのだろう。  手を伸ばせば届く距離に、独りの男が……いた。  
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