0人が本棚に入れています
本棚に追加
/9ページ
「わたし将来ぜったいにまーくんのおよめさんになるの!」
「ほんと?ほんとにぼくのおよめさんになってくれるの?」
「うん!だってまーくんのことだいすきだもん!」
・・・ピピッ!
・・・ピピピッ!!
・・・ピピピピッ!!!
「・・・んー。うるせぇ。」
手探りで耳障りな電子音の出所を探す。
ピッ!ようやく止まった。
「ん、あ~~~、あ?」
欠伸と同時に時計を確認。
「はぁ?」
我ながらこんな素っ頓狂な声がよく出たと思う。
「くあ~。遅刻かよ~!
いや、全力で用意すれば間に合う!むしろ間に合わせてみせる!!!時間に遅れないことが数少ない俺の取り柄だー!」
朝から1人でバリバリと用意をする。
俺の名前は熊川真(くまかわまこと)現在進行形で社会人。正直大学に行けるだけ頭が良くなかったため社会に出る以外の選択はなかったってだけなんだが。
「いってきまーす!」
誰もいない部屋に声をかけて出勤する。
「しっかし、今日はなんか懐かしい夢を見た気がするが、んー。思いだせん。」
春の桜が舞う中を真は走っていく。
夢のことなど気にも止めずに。
最初のコメントを投稿しよう!