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電車を降りて麻美と話ながらホームを歩いてると声をかけられた。
「よ!真!今日は絶対置いていかれたと思ったのになぁ。お前も今の電車?あ、麻美も一緒か!おはよーさん!」
このやたらハイテンションな男は山上達也(やまがみたつや)こいつとは小学校からの付き合いで今では会社まで同じときたもんだ。いわゆる腐れ縁ってやつ。
麻美とも仲が良く大体遊ぶときはいつもこの三人で遊ぶ。
「あれぇ?達也も寝坊?」
「そーなんだよー!昨日は彼女が寝かせてくれなくてさ」
「嘘つけ。夜中まで借りてきたDVD見てたの知ってるんだぞ。」
「ぐっ!お前なぜそれを知ってる!?」
「昨日仕事帰りに自分で言ってただろーが!大体借りに行くのに突き合わされたしな!」
「あほくさぁ~。」
麻美が呆れて少し足早に改札を抜ける。
「じゃあアタシこっちだから。
お仕事頑張ってよね!彼女のいない、お・ふ・た・り・さ・ん」
達也は麻美の背中を見てニヤニヤしながら「おれ達バカにされてんなー。」なんて言う。
「笑いながら言うな!あ、やっべぇ。」
「ん?どした?」
「時間・・・。」
「うわっ!走るぞ真!!!」
「ちょっ!まて達也!!!」
そして会社までの全力疾走が始まった。
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