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「ギッ、ギリギリでセーッフ!」
息を切らしながら達也が言う。
「ハァハァ、あっぶねー!」
真も達也と駅から会社までノンストップで走ってきたので共に息は切れ切れである。
「お!真がギリだなんて珍しいなぁ!達也はいつものことだが?」
笑いながら俺達に話し掛けてくるのは八神(やがみ)さん。
俺達二人の上司なのだが、そんな感じを微塵も出さない。むしろ、頼れるお兄さんって感じだ。
「や、八神さーん。それはひどいっすよ~!」
「日頃の行いが悪い!」
笑いながらの注意を受ける。
とりあえずデスクにつかないとどうにもならないので、デスクにつき今日の予定を八神さんに確認する。
「八神さーん。自分今日外っすか?」
「ん?あー、そうだな。じゃあ、真は外で、達也!お前は俺と書類の整理!」
谷上さんは女の子であればハートマーク3つはつきそうな満面の笑顔で達也に言う。
「げっ!マジっすか!?
まーこーとー!俺と変わっ一ー」「じゃあ、外回り行ってきまーす!」
「あっ!てめっ!はくじょーものー!!!」
(聞こえない。聞こえない。)
そう思いながら俺の今日一日が始まった。
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