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「もう…ここには来れないから…ごめんなさい」
石橋さんは…笑顔だった。
「お互い,連絡先も知らないのに…石橋さんとは必ずまた,巡り会う…だから,また,忘れかけた頃に,きっとどこかで…」
抑えきれなかった私の涙を,石橋さんは気づかない振りをしてくれた。
『せやな,またどっかで会うかもな(笑)』
私は,精一杯の笑顔で言った…
「死ぬまででいいから,愛して欲しいって,石橋さんは言ったけど…お願い…愛さないから…生きていて?」
ゆっくり頷いて…石橋さんは言った。
「お前が知らないどっかで…俺,生きてるから…」
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