出発

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克哉はメッチャあきれていた。「でも、オマエには恩がある。ありがとな。」 「いえいえ、俺こそありがたいよ。沖縄楽しもうな。じゃあ、俺はこれからちょっと用事あるから切るね。ばいばい。」 「バイバ~イ!」 克哉は電話を切った。「やっぱ翔太郎はスゲ~。」 ちょっと関心していた。 旅行まで残り3日、旅行の準備も終わり、今日から夏休みに入った拓也は暇で暇でしょうがなささそうだった。「あ~ぁ、男は辛いよ。寅さんじゃないけどつまんないょ。なんかいい事ないかな~~。」 拓也はおもむろに携帯を取ってあるサイトを開いた。そこには出会い系サイトに似たサイトで『mailstation』と呼ばれるサイトだった。拓也はよくこのサイトを開いており、無料で出会えるということで、何度もこのサイトで出会っている。しかし、出会った相手に好みの人が見つからない。時々とんでもない人と出会ったりと、様々な体験をこのサイトでやった。 いつかはいい人でてくるだろうと思ってなかなか退会できずにいた。いつもどおり目星のついた人にメールして相手からの返信を待っていた。2時間後、何人か送っていた内の一人からメールが帰ってきた。「メールありがと。 キョウコはカラオケ大好きだよ。何歌ったりするの?」 いきなりの質問メールにコイツは脈アリだな、チャンスかも!とおもった拓也は、すぐに返信した。「EXAILIENとかフクロウとかかな。よく友達と一緒に歌ってるよ。キョウコは誰の曲歌う?」そう打つと送信ボタンをクリックした。 その3分後、キョウコからメールが返ってきた。「クミクミとかアイコンとかかな~。ねぇねぇ、どこ住んでるの?」と。拓也は慣れた手つきでメールを返した。「俺、東京。今度友達と一緒に沖縄いくんだぜ。いいだろ~。」そしたらすぐ返ってきた。「え~。私も今度トモダチと一緒に沖縄行くんだよ~。もしかしたら、出会えたりしちゃうかもしんないね。写メ迷惑じゃなければ送っていい?」 拓也は思わず左手をガッツポーズしながらキョウコに送信した。「えっ、そっちがいいならいいよ。じゃあ、俺も次のメールで添付するね。」 キョウコから添付のマークが付いたメールが来た。そこには二人の女の子が撮られたプリクラが貼られていた。
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