第一

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『吸血鬼』 それは動物の血を飲んで生きるもの。 それらは空想上の生物であると言われている 吸血鬼 この生物には一度会ったことがある ・・――― 僕が幼く、両親をなくして間もないころ、突然家に現れた そいつは僕を見るなりいきなり首に噛み付いてきた 「ぅっ・・・」 わけも分からずにされるがままの状態が続いた ドクンッ しばらくすると、心臓が大きく跳ね、指先がビリビリとしだした 「ぁっ・・・ん・・」 意識が朦朧としてきたとき、その吸血鬼が牙を抜いた 「――・・お前!!『ブラッダー』か!!こんなとこで出くわすとは・・」 吸血鬼が口端についた血を舐め、都合が悪そうに呟いた 「くそっ!!あいつがこんなところに連れてくるから・・・、っ!!あああぁぁぁああっ!!」 吸血鬼は僕を睨んで悪態をついた かと思うと、床にうずくまり頭を抱えて苦しそうに叫びだした 僕はただ呆然と眺めるしかなく、ふらふらと動き回る吸血鬼を見ていた
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