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わたしはワンピースを脱ぎ、四葉さんと同じようにキャミソールと下着姿になって、四葉さんの隣に潜り込んだ。
わたしが侵入して行くと、四葉さんはその体温に気づいてわたしの背中に手を絡ませて来た。
この人は全く持って仕方のない人だ。
仕様のない人だ。
わたしは四葉さんの頭を撫でた。
四葉さんはすやすやと寝息を立てていた。
落とし切れていないマスカラが睫の上で玉になって残っていた。
わたしの胸の中で子供のような寝顔を浮かべる四葉さんは、とても酒臭かった。
ビールと紫蘇焼酎と麦焼酎。
それから芋焼酎も。
肴は冷や奴となんとかのカルパッチョ。
それから枝豆に鶏の軟骨揚げ。
きっと今、いろんなものが四葉さんの中で、その傷の回復に尽力を注いでいるのだろう。
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