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その事実を面と向かって友人に言われた時、四葉さんは手に持っていたペットボトルをショックのあまり床に落としてしまったらしい。
その感じが何とも漫画チックだったらしく、後で思い出して一人で笑ってしまったらしい。
「ガーンって感じだったのよ。ガーンって。漫画みたいだったの」
そう言って、わたしの前でも思い出して笑っていた。
「知らなければ幸せなこともあるのにね」
わたしは梅酒のグラスの中で転がる梅干を見ながら、そう言った。
「私は、教えてもらって良かったって思ってるわよ」
四葉さんは言う。
「そう?わたしなら、そんなこと知りたくないわ」
わたしも言い返す。
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