宮本亜門

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                男の年齢層ならば辛うじて聞いた事のある曲だが、目の前の座席の女子高生達は多分知るよしもない古典音楽だろう。                                                 『‥‥‥‥ハッ!!』 小心者の男は直感した。                                                イヤホンから漏れるユーロビートをもし万が一、女子高生達にバレてしまったら‥‥また罵声を‥‥いや今度ばかりは、罵声だけで済む筈がない‥‥。                                                 そう思い慌てふためく男は【愛ポット】の停止ボタンを押す。                                                 ‥‥が音楽は止まらない。                                                 『何だこれ?エレベーターに落とした時に壊れたたのか‥‥?』                                                 よし!! 鞄の中で密封しよう。と【イヤホン】を外そうとするが‥‥‥外れない。
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