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コイツの口から出たのは、にわかには信じられない話だった…
約150年先から来ただと?
作り話にしちゃ、飛躍しすぎだ。
本人も、なぜそうなったかは分からないと言う。
郷里は、俺や源さんと同じらしい。
懐かしい多摩の地に関しては、驚くほど詳しい。
土方は困惑のあまり、二の句が継げないでいた。
「わたしはねッ!」
突然、顔を真っ赤に染めて、眞子が興奮気味に口を開いた。
「ブライダルホールをデザインして、そこで好きな人と結婚式を挙げて、可愛い子どもに囲まれて、郊外に一戸建てを買って、幸せに暮らすのが夢だったの!」
膝に置いた拳を握りしめたまま、息も継がずに一気にまくしたてた。
「なのに…」
なんなのよ…?と、大きくため息をついて、肩を落とす。
その瞳には、涙が浮かんでいた。
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