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後片付けを終えると、次は洗濯だ。
全自動洗濯機に放りっぱなしの21世紀では考えられないことだが、当然、一枚一枚手洗いである。
しかも、課された衣類は、さながら雄大にそびえ立つチョモランマ。
(ヤバい…泣きそ…)
「眞~子」
ふいに声をかけられて振り向くと、弾けるような笑顔の総司がいた。
「総司!…あれ?お稽古はいいの?」
道場では、剣術の稽古の真っ最中。
かけ声と共にぶつかり合う竹刀音、床を蹴る音が聞こえ、飛び散る汗のにおいが漂ってくる。
「あ…えぇ、まあ。 それより、大丈夫?今日中に終わるの、これ?」
人の心配はいいから…と言いたげに、山のような洗濯物を指さした。
「どーだろう」
困ったように、小さくため息をもらしてみたけど、なぜか自然に笑みがこぼれた。
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