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「これな、俺が小さい時につくった傷なんだ。」
こんなこと今まで誰にもはなした事はなかった。
それは俺の犯した罪であり罰だから。
一生背負うと決めた。
だから友達にも恋人にも聞かれてははぐらかしてきた。
でもさすがにくたびれてしまった。
今隣には天使がいる。
静かに耳を傾けてくれている。
懺悔をするなら今だと思った。
「あの日俺は台風が来るって聞いて浮かれてた。学校も休みでいつもとは違う雰囲気に子供ながら酔ってたんだきっと。それでその当時近所にはいつも俺の後おっかけてくる子がいてさ………」
―――――――――――――――
外出るなって言われてたけど家族の目盗んで出かけたんだ。
友達と遊びに行く約束してたから。
そしたらそいつに見つかっていつもみたいに追っかけられた。
「兄やどこいくの?おばちゃんがおそと出たらあぶないよっていってたよ。」
「!!…はぁお前かよ。俺は大丈夫なの。強いから。それよりついてくんなよ。お前の面倒までは見れねぇよ。」
「ヤダ。…兄やが行くなら行く!!」
「だめだ。お前俺より弱いだろ???そんなやつはだぁめ。ほら飴やるから家帰って絵本でも読んでろよ」
「…ヤダ。行く!!」
「まじかよ。はぁ~。こうなりゃ……ダッシュ!!」
俺はそいつ置いて走り出した。
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