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彼の通う高校は四階建て旧館の一号館と三階建て新館の二号館と三号館からなり、平列に並ぶそれぞれが二階の渡り廊下で繋がっている、生徒たちのホームルームとなる主な教室は二号館、一号館と三号館は科目ごとの教室と、残りの空き教室は部室用などに使われている。
教室に入るとにぎやかな同級生たちの会話がまた聞こえる。
窓際の一番後ろにある自分の席に着き、朝のSHRが始まるまでまた読書を続けている。
毎日毎日、他人の楽しそうな会話を聞きながら一人でただ読書をしていた。
他人とのコミュニケーションがないことを悲しむこともなく。
ただ一人で流れていく時を過ごした。
祖母との会話は全て嘘だった。
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