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「じゃあなー、また明日なー」
「じゃあね、結衣華・・・」
アカとナツが手を振っている。
アカは大きく頭の上で、ナツは胸の横で。
あたしは一応、笑顔で軽く手を振った。
今日の2人は用事があって遊べないらしい。
いつもなら最低8時までは遊ぶのに。
夕陽があたしを照らして、影を伸ばしている。
少しずつ、少しずつ、沈んでいく。
あたしの心も比例して沈んでいく。
少しでも帰る時間が遅くなるように、本屋やコンビニ、お気に入りのショップへ寄ってみたけど、意味はない。
家は帰らなければいけない場所だから。
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