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【新着メッセージ1通】
それは、突然パソコンに届いた。
高校1年生の美和(びわ)は、浮かれていた。
高校受験という"山"を乗り越え、今はほとんど自由人。
家にいるときは、パソコンをよくいじる。
好きなサイトを見たり、ゲームをしたり。
パソコンという1つの機械で、いくつもの世界が繰り広げられる。
美和はその"いくつもの世界の美しさ"に惹かれていた。
白という色が印象的な部屋の中、マウスをカチカチと操作する音だけが響いていた。
メールを送ってきたのは幼なじみで隣の家に住む、海(かい)だった。
こいつは不思議なやつ。
オカルト大好き少年だから幼稚園の頃からずっと恐れられてきた。
周りからはいつも「呪いがうつる」と言われ…。
幼なじみの私にしか開けない心があるみたいで、海は何かと私に相談してくる。
オカルト好きだって、趣味なんだからいいんじゃないかなって思う。
私は海からのメールを慣れた手つきで開いた。
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